試合:日本バンタム級ランカーの那須に21歳の平井が挑んだ。上半身を小刻みに動かしてフェイントを掛けながら前に出て先に手を出したのは、平井。那須は落ち着いてジャブを突いて距離を保った。中間距離から中に入るタイミングを探る平井は、那須のワンツーをガードで対応するが、那須は焦らず隙を突いてパンチを入れる。平井は左フックとボディを混ぜて右ストレートを打つが、那須も下がらずワンツーを返す。テンポを変えながら中に入るタイミングを探る平井が初のランカー挑戦でも試合巧者ぶりを見せるが那須はカウンターに左ボディを合わせて、ポイントを稼ぐ。5回の攻防では、前に出て先に手を出す平井に対して、那須がコンパクトに右を出して顔面を捉えた。7回、距離を詰めてブロッキングしながらワンツーとボディを打って出た平井に対して、那須はワンツーで、顔面を叩いて前で勝負した。最終回、ボディからの組み立てで右ストレートで顔面を弾いた那須がポイントアウトした。

試合後にリング上でマイクを向けられた那須は「仕留めたかった。50点ぐらい。決め切れなかった」と反省の弁が口をついたが、今年、3連勝したことに充実感を覚えた。「来年チャンピオンになる」と抱負を語った。