試合:空位のWBOアジアパシフィック王座を加納と井上が争った。井上が頭を振りながらプレスをかけていくのに対し、サウスポー加納は単発の左ストレートをヒット。2回、上下に打ち分ける加納に対し、井上は右ボディアッパーで応戦。ラウンド終了間際にワンツーで膝を揺らし攻勢を印象付けた。3回、井上はガードからワンツーで顔を弾くと左アッパーをかち上げる。しかし、加納も手数を落とさず上下のコンビネーションを決めた。4回、加納はボディ攻撃からショートアッパーを好打。引き出しの多さを見せた。5回、激しいパンチの応酬。井上のボディ攻めが功を奏してきたか。7回、井上の右オーバーハンドが顔面を捉える。さらに右ボディを突き刺し攻勢をかけた。8回、加納はギアを上げて手数を増やして反撃。井上も真っ向から打ち合い応戦。壮絶な打撃戦に会場はヒートアップした。9回、右ボディを浴びた加納だが倍返し。左右をまとめて見栄えの良さをアピールした。11回、井上はサイドに回り込んで上下に打ち分けると連打で攻勢。ピンチの加納だが歯を食いしばりながらパンチを返した。最終12回、加納はプッシュしながら手数を増やして積極的な攻撃を見せた。試合終了のゴングが鳴ると会場からこれ以上ない大きな拍手が送られた。ジャッジに委ねられた採点は加納を支持。大激戦を制した加納が新王者に輝いた。