試合:元世界王者の比嘉が元WBO-AP王者のサルダールを迎えて再起戦に臨んだ。初回、比嘉が鋭い踏み込みから左を突き刺し積極的な攻撃を披露。サルダールの速いワンツーにもガードと頭の位置を上手くズラして対応した。2回、テンポよく攻めた比嘉は、右カウンターを好打。会場がどよめいた。3回、アグレッシブに攻めた比嘉だが偶然のバッティングで右目上をカット。サルダールも打ち終わりにパンチを返してスリリングな攻防を繰り広げた。試合の流れが大きく変わったのは4回。サルダールは右フックをねじ込みダウンを先取。ダメージが残る比嘉はクリンチで窮地を脱した。続く回もサルダールはプレスをかけて優勢。7回、比嘉はボディからアッパーを織り交ぜたコンビネーションで攻勢。左フックでグラつかせると、なりふり構わず怒涛の連打を繰り出しダウン寸前まで追い込んだ。最終8回も比嘉は攻撃の手を緩めずグイグイと攻めたがサルダールも必死に抵抗して試合終了のゴングを聞いた。採点は割れたが比嘉に軍配が上がった。中盤のピンチを乗り切った比嘉が21戦目で初の判定勝ちを飾った。