試合:8月にフィリピンでWBA地域王座を獲得した現役警察官・杉田の初防衛戦。68戦のキャリアを誇る左構えの挑戦者に対し、ファイター杉田は重心を低く左ジャブを上下に散らしながらプレッシャーを掛けていくと、距離を潰しては左フック、右ストレートの強打を浴びせた。ベルウェラもしっかりとガードし、押し込まれたところではショートの左クロス、アッパーを返したが、序盤は消極的なボクシングが目立った。3回はベルウェラがタイミングを掴みはじめ、前に出る杉田に左を好打するが、4回は杉田が左右に回って揺さぶりをかけ、ベルウェラの打ち終わりに右をヒットさせた。5回以降もこの右を軸にチャンスを作る杉田だが、ベルウェラもバックステップで直撃を回避し、左を伸ばして杉田の追撃を断った。7回、杉田はバッティングで右目尻をカットしたが、この回終盤に予告していたデンプシーロールを披露し、会場を盛り上げた。出血の影響はなく、杉田が8回以降も有効打で上回りゴング。終了間際にもローリングし必殺技を狙ったが、これは不発に終わった。最大6ポイント差の判定3-0で初防衛に成功した杉田は、客席に敬礼し感謝の念を示した。