試合:3度目の世界挑戦を視野に入れるサウスポー小野と3度目の正直でタイトル獲得を目指す田中のチャンピオンカーニバル初戦。右ジャブを散らしサイドにステップしながらリズムを計る小野に対し、田中はフェイトンを入れながら左フックで踏み込むと右を上下に打ち分けた。小野の左にもしっかりと反応し、まずまずの立ち上がりを見せた田中は、2回にフック気味の左であおられバランスを崩すも、終盤にはボディから右を効かせ王者を追い詰めた。すると3回、打っては立ち位置を変える小野を田中の右が捉え、ダウンを先取。尻餅をついた小野は再びジャブを突いて立て直すが、狙った左は田中に読まれ、4回にも左フックを効かされ体勢を崩した。ここから小野も出入りのスピードを上げて対抗するが、左が当たらない展開は変わらず、5回終了時の採点は、ジャッジ3者とも49-45の4ポイント差で挑戦者を支持した。この採点を聞いた王者は強引にペースを上げ打って出るが、ゴリゴリとくっついた先で頭が当たり田中が右目尻をカット。7回にはこれまでの左ボディが効いたのか、田中を抱え込んでしまいホールディングの減点を科された。8回も足を使うことなく前に出た小野だが、田中の連打で後退すると強烈な右で弾かれ2度目のダウン。今度はレフェリーがカウントを数えることなく試合を止め、33歳の新チャンピオンが誕生した。