試合:初回から右ストレートと左ボディを当てる感覚をつかんだ堤は先手を取って積極的に攻めるが、3日前にアマチュアから急きょ招かれた試合だったという北京王者のユーも、予想以上の根性を見せて食い下がる。この大会で用いられたグローブが、アマチュアの試合グローブに似ていることから「ボディには有効」と見ていた堤は、左のボディブローを軸とした攻めに専念し、3回にはユーをようやくフラつかせる。ここからはワンサイドの感が色濃くなったが、ユーは精神的に折れない。堤もレフェリーストップに持ち込むには、詰めがもう一息で、ラストゴングまで戦い抜くことになった。