試合:デビュー6戦目で日本王座を獲得した吉野が、タイトル初挑戦の前田を迎えV2戦に臨んだ。上体を細かく動かしジリジリと圧力をかける吉野に対し、前田もジャブで慎重に距離を測ると、吉野がガードを下げた瞬間に左アッパー、右ストレートを打ち込んだ。しかし、初回終盤に早くも右を効かされガクッと膝を落とした。続く2回も先手を意識してジャブを突いた前田は、吉野のプレッシャーをかわしながら上下に好打。3回は吉野も右ストレート、左フックを浴びせ攻勢に転じたが、ここから前田が予想以上のタフさを発揮し吉野に対抗。しかし、終盤に捕まり右を浴びダウン。ここを立ち上がってしのぐと、4回は吉野の左に顔を弾かれながらも強いパンチを返し粘りを見せた。5回も吉野に押されながら左ボディを軸に応戦。この回までの途中採点は49‐45が2者、50‐45が1者で吉野がリードした。6回は採点を聞いた前田がペースを上げ吉野を攻め立て、右を痛打されても耐えきった。7回も右を浴びるたびに体勢を崩したが、休むことなく手を出すと右アッパーを多用し、いよいよ吉野を脅かしはじめた。8回は吉野がさらに回転を上げ前田を追い込むが、前田も引かずに打ち合い譲らず。前田はどんなに被弾してもペースを崩すことなく攻め返したが、9回終盤に踏み込まれての右ストレートからのジャブで2度目のダウン。ここで力尽き、カウントアウトした。