試合:6連続KO中と圧倒的な破壊力を誇る有川とパワーでは引けを取らない矢田との対戦。立ち上がり、矢田が挑戦者らしく思い切った攻撃で王者を攻め立て、1分過ぎに右ストレート、左フックで有川を倒しかけた。ここを踏ん張った有川はジャブ、右ストレートを返し反撃に出るが、どうにも矢田のペースで打ち合ってしまいリズムを崩した。2回、有川はジャブを突いて体勢を立て直しに図るが、ここでも矢田が右ストレートを効かせチャンスを作った。有川は右の出どころを矢田に読まれ、なかなかヒットを奪えず。3回もジャブで矢田の出鼻を止めるものの右の繋がりが悪く、挑戦者に踏み込まれ左ボディ、フックを被弾。強引に右で詰めては距離を取られ、右をかぶせられてしまった。それでも気持ちを切らさずにジャブからのコンビネーションで対抗した有川だったが、読み合いで矢田が勝り、5回までの途中採点をジャッジ3者とも48‐47でリードを許した。しかし、5回あたりから矢田が徐々にペースを落とし、これに乗じて有川の反撃が本格化。6回には繋がりはじめた右ストレートで矢田の体を揺らしたが、打ちにいったところでガードを下げてしまい、右を立て続けに浴びダウン寸前にまで追い込まれた。7回も矢田の猛攻は止まらず、有川も懸命に左右を返し激しくパンチを交換した。8回、肩で息をする有川はここも引かずに打ち合いに出たが、反応が悪く、右ストレートから返しの左フックを浴びダウン。カウント6で立ち上がったが、最後はパンチを防ぎきれずレフェリーに救出された。日本王座初挑戦の矢田が敵地で見事にベルトを奪い取った。