試合:秋月は現役のWBCアジア王者や無敗であることに加え、KO率80%の高さが目を引く。しかし実際の戦いかたは当てて外しての勘が冴え、パンチャーというよりはテクニシャンを思わせる立ち上がりとなった。木久は頑丈そうな体格に自信を持つような前進。手数も豊富だが、これを秋月が外して打つ技巧で優勢に立ち、さらに木久は左目尻カットを被ってしまう。ドクターチェックは入らなかったが、秋月有利の状況が色濃くなった。両者は互いに左側のこめかみを接触冴させる場面が多く、秋月にも木久の血が付着するが、それより気になったのは、この状態から狙う木久の右のタイミングと威力が十分であることだった。そして火を吹いたのは序盤3回。これがカウンターの形で効果的に入ると、秋月のフットワークが完全に止まり、目がやや虚ろになった状態でさらにカウンターを木久を打ち込む。番狂わせのチャンスを逃すまいと猛然とアタックした木久がダウンを奪うと、その後ラッシュを仕掛けレフェリーストップを呼び込んだ。