試合:前王者の石本と11連勝中の中川。まずは中川が左ジャブで距離を計るが、石本は踏み込んで接近戦を仕掛ける。中川は相手の前進を逆手にとって右アッパーで迎え撃った。力みの目立つ石本に対し中川は2回、右アッパーを執拗に突き上げて前王者を脅かした。石本は距離を縮める場面もつくったが、なかなか効果的なブローを打ち込めない。3回、石本が右を連発して流れを変えようとしたが、中川も左ボディブローや右アッパーを繰り出して譲らない。ラウンド終盤、石本の右で中川が後退するシーンがあった。その後も一進一退の激しい攻防が続き、総力戦となった。細かなパンチで中川、効果的なパンチで石本が上回るという展開のなか、5回になると中川に疲労の色が見え始めたが、依然として振り分けの難しいラウンドが続いた。終盤に入ると石本の右で中川が守勢にまわるシーンが増えたが、折々で反撃するため石本も一気に攻めきれない。最終回、石本が攻めて出ると中川はクリンチで凌いだ。