試合:前日本・東洋太平洋スーパーウェルター級王者の細川は、45戦目の今回がラストファイト。22戦10勝(4KO)9敗3分のティーラサックを迎えた。笑顔でリングインした左構えの細川は立ち上がり、前の手でタイ人を牽制すると踏み込んでは強烈な左ボディをヒットさせた。ティーラサックも積極的に左右を振り回し、ボディを打たれては効いていないとアピールするなど気の強さを見せたが、細川の上に下にといった左の打ち分けが効きくと次第に追い足が鈍り、ロープを背負う場面が増えた。中盤あたりからプレッシャーを強め仕留めにかかった細川だが、休んでは息を吹き返すタイ人になかなか決定機を作れず。疲れが出てきた6回以降は逆に連打を許してしまう場面があった。それでも7回終盤には左ボディからタイ人をロープに釘付けにし、連打でグロッキー状態にまで追い込んだ。細川は8回も渾身の左を振り回し襲いかかったが、ティーラサックも左右を返して凌ぎ、終了のゴングを聞いた。引退試合に最大8ポイント差をつけて判定勝ちした細川はマイクを握り、枝川会長をはじめとするジム、スタッフに感謝し、14年の現役生活に別れを告げた。