試合:昨年12月に王座を獲得した土屋の初防衛戦。土屋は早々から攻撃姿勢をみせるが、長身の西谷が両腕を胸の前に置いてフェイントをかけるため入りにくそうだ。それでも土屋は踏み込んだが、西谷も右で応戦した。距離を潰したい土屋は2回、左のボディブローを見舞い、攻め落とす糸口をつかんだかと思われた。3回、土屋がバランスを崩したところに西谷が攻め込んで左右をヒット。これを機に打撃戦に突入した。4回、土屋が前に出るが、西谷も迎撃して譲らない。2分過ぎ、西谷は左構えにチェンジして左右フックを強振、王者を後退させた。この回、土屋は相手のパンチで鼻の脇をカット。5回、正面突破を狙う土屋は右のカウンターでダウンを奪った。再開後、土屋はボディも攻めた。5回終了時の公開採点は三者とも47対47のイーブンだった。
　6回、土屋はボディブローを見舞うが、西谷も左右フックを好打して譲らない。一発の破壊力では土屋が勝るが、西谷はタイミングのいいパンチで応戦、ほぼ互角の打ち合いが続いた。7回、西谷が右フックをヒットしてチャンスをつかんだが、土屋も打ち返して戦況を五分に戻す。試合は総力戦となったが、疲労の色は土屋の方が濃そうだった。8回、土屋の左ボディブローが2発、3発と命中。しかし西谷はひるまず、逆に王者をロープに追い立てて左アッパーを突き上げ、ダウンを奪った。再開後、朦朧とする土屋に細かい連打を浴びせ、さらに左アッパーから右もフォロー。これらを被弾した土屋は力尽き、後方に崩れ落ちた。これと同時にレフェリーが試合を止めた。