試合:日本バンタム級ランカー同士の一戦。まずは高橋が足を活かしジャブを軸とした上下へのワンツーでリズムを掴む。齊藤もガードでこれをカバーしては速い右ストレート、ショートアッパーに繋げたが2回、リーチで上回る高橋の右が頭部に直撃。よろけたところに追い討ちをかけられると齊藤は相撃ちのジャブで対抗したが、序盤の主導権は高橋に傾いた。齊藤も一発で状況をひっくり返す強打を持ち合わせているが、高橋の集中力と抜群の距離感がこれを封じた。後半の5回に入り、一気に回転を上げた齊藤は、左フック、右クロスで高橋の顔面を捉え、続けてボディにも集中打を浴びせたが、高橋も一歩も引かずに細かいパンチで応戦し、左のショートフックから右ストレートで齊藤の膝を揺らした。互いに譲らぬ打撃戦は終盤に入っても続き、見応えのある打ち合いに会場はヒートアップした。最終8回、高橋が手数を落とすことなく先手先手で仕掛けるのに対し、齊藤も最後まで一発を狙い踏み込んでは左右を強振。判定はジャッジ1者が高橋を支持したが、2者がドロー裁定とした。