試合:23戦15勝(6KO)7敗(2KO)1分のキャリアを持つ好戦的なフィリピン人選手を迎え、2度目の防衛戦に臨んだ伊藤。まずは強弱をつけたジャブで挑戦者を煽ると、早くもロープを背負わせガードの上から右を強打。続けて左ボディでガードを下げ、すかさず上に右ストレートを叩き込む正攻法でペースを握った。2R、サンチェスも伊藤の打ち終わりを狙い右で踏み込むが、逆に右ストレートを返されダメージを重ねた。3R、伊藤はワンツーから左ボディ、右アッパーのコンビネーションに繋げ攻勢をかけるが、挑戦者も体を泳がせながら打ち返し、しぶとさを発揮。4Rは伊藤との距離が近くなったところで果敢に打ち合い、右でヒットを奪った。4回終了時の途中採点は40-36、40-36、40-37と王者がリード。簡単には倒せないと見た伊藤は、再びジャブを突いて組み立て、ボディでスタミナを削る。何度もフック、アッパーで挑戦者の顔面を捉えグラつかせるが、その度にサンチェスも強打を返し抵抗。なかなか崩れない挑戦者に流石の王者も攻めあぐねる場面が増えていった。それでも8Rは的確なジャブから左右をまとめ圧倒。この回終了時まで80-72、80-73、79-73とリードを保った。9Rにも右ストレートで完全に腰が落ちた挑戦者を一気に攻め立てる伊藤だが、ここもサンチェスが粘り決めきれず。10Rは息を吹き返したサンチェスがまたもや右クロスを狙い反撃に転じた。しか11R、伊藤の上下への攻撃で体を丸めたサンチェスを見て、レフェリーが割って入り終了。タフな相手に苦労した伊藤だが、TKO勝ちでV2防衛に成功した。