試合:本格的な東京進出をはたす大事な一戦で同じサウスポーのグロを迎えた黒木。立ち上がりから積極的にジャブを突くとリズムよくワンツーに繋げ、ラウンド終盤には早くも挑戦者をロープに追い詰めた。今回が2度目の世界挑戦となる7勝(4KO)5敗1分のグロも、ガードを固め右ストレートを上下に伸ばすが、黒木の足と回転が上回り有効打は奪えず。腰を痛めているため、早い回での決着を狙う黒木は攻撃の手を緩めず、3Rにはグロのスリップ再開後にワンツーをまとめ、終了間際に左ストレートでダウンを奪った。ここはゴングに救われたグロだが、4Rも防戦にまわる場面が多く、ガード越しに左を痛打されてしまう。4Rまでの途中採点はジャッジ2者40-35、39-36で黒木がリード。5Rも黒木は足を使ってはジャブ、左ストレートで追い込むが、挑戦者もガードを崩さず、黒木の打ち終わりに左フックを返すなど粘りを見せた。黒木は途中からボディにパンチを集め、7Rはラッシュで追い込んだが、ここでもグロはロープを背負いながらパンチを返し2度目のダウンを拒否。仕留め切れない黒木は何度か首をかしげたが8R、グロのドクターチェック後に連打で襲いかかり、ラウンド終了間際にダウンを奪った。グロはこれまでのダメージが重なり、立つことができずに10カウント。黒木は公約どおりに世界戦初のKO勝利で4度目の防衛に成功した。