予想ではアリが有利とみられていたが、バルガスが勝負強さをみせて2階級制覇を成し遂げた。実力拮抗の両者だけに試合は競った内容のまま中盤に入った。8回、バルガスが右のオーバーハンドを叩きつけてダウンを奪う。ダメージの深いアリはなんとか凌いでラウンド終了にこぎ着けたが、1分間のインターバルでは回復しなかった。9回、バルガスは連打で襲いかかるとアリは2度目のダウン。ここも立ち上がって再開に応じたが、再び連打にさらされレフェリーにストップされた。昨年6月、ブラッドリーに判定負けを喫しているバルガスは再起を飾るとともに戴冠を果たした。28戦27勝(10KO)1敗。08年北京五輪出場の実績を持つアリはプロ23戦目で初黒星(22勝13KO1敗)を喫した。