試合:前戦、韓国で元世界2階級制覇王者とWBO地域タイトルを争い7R・KOで敗れた藤中が、日本タイトルの挑戦経験もある稲垣を相手に再起戦に臨んだ。試合は互いにジャブから右を狙う立ち上がりとなり、中間距離では藤中のワンツーが上回ったが、距離が潰れると稲垣の右フック、左ボディが火を噴いた。ランキング復帰に燃える稲垣は2Rもゴリゴリと先手で圧力をかけ、藤中をコーナーに押し込んでは上下に打ち分けた。なかなか自分の距離で戦えない藤中もフックから下に返すが、序盤までは真っ直ぐに下がってしまい、階級を上げ2戦目の稲垣に圧力で上回られた。4R、藤中はジャブで距離を取ってとスタイルを変え、稲垣の疲れを誘う戦術に出ると、案の定疲れ始めた稲垣に手数と回転で上回る。6Rには足が止まった稲垣にワンツー、フックを好打し、流れを引き寄せた。このまま終盤も息を吹き返しながら疲労の色が濃い稲垣を手数で攻め、序盤の劣勢を跳ね返す判定勝ち。再起を飾った藤中は、必ずタイトル戦線に絡むと誓った。