試合:ガードを固めワンツーで先制する前々王者の益田が素早いステップインから左フック、右ストレートを被せた。田中も冷静に距離を測り、ジャブを上下に見せて右を狙うが、立ち上がりの主導権は益田。2Rには後手の田中に回転のある左右をまとめ、ダウン寸前にまで追い込んだ。ここは田中も立て直し再び距離を取るが、どうにも益田の攻守の切り替えにリズムが合わず、積極性に欠けた。3R、先手で攻めようとスピードを上げる田中だが、ジャブの入りが素直で益田に読まれてしまう。益田は出入りと緩急をつけた攻撃でペースを維持し、5Rまでの採点を50-46,50-45,50-45のリードで折り返した。大差をつけられた田中はしつこくジャブから右ストレートを狙うが、益田の的確な左に阻まれもう一歩が踏み込めない。さらに打ち終わりが少しでももたつくと益田が連打で襲いかかり、突破口が見いだせないまま終盤に入った。益田もボディを狙われ、少し苦しそうな表情を見せたが、8R、田中が下から崩しにかかるとここは迷わず打ち合い、連打で田中の顔を弾いた。最後はロープに釘付けとなった田中を見てレフェリーは試合をストップ。益田がほぼワンサイドの内容で王座に返り咲いた。