試合:拳が5戦目で挑むWBCユース王座決定戦。拳は立ち上がり、足を使いジャブから右に繋げるが、10戦無敗のスマルポンも動きが良く拳に的を絞らせない。また、踏み込みも速く、流れを一気に持っていきかねない左フックが拳の鼻先を掠めた。十分に注意を払った拳だが、2R終了間際にこの左を合わされダウンを喫した。3R、距離を取ってジャブで試合を作り直した拳は、4Rには打ち終わりに右を合わせてスマルポンの腰を落としポイント挽回。2-1の途中採点で5回を迎え、ここも先手のジャブ、ワンツーでリードして折り返した。後半の6R、スマルポンは流れを変えようと勢いよく連打で仕掛けるが、距離を支配した拳は冷静にパンチを見切りジャブで対応。的確に右の有効打を重ね、8回の途中採点を76-75,77-74,78-73としリードを広げた。動きを止めずに左を突き続けた拳は、最終10Rのスマルポンの攻撃も巧みにジャブで捌き判定勝ち。なお、スマルポンは10Rに拳の首に噛みついた、として減点された。拳の首のつけねには歯形がくっきりと残っていた。