試合:8か月ぶりに試合をおこなう元日本・東洋太平洋王者の渡部が迎えるのは、去年12月に日本ランカーの斉藤幸伸丸を痛烈にKOしたティナンパイ。サウスポー渡部が圧力をかけながらパンチを繰り出すのに対し、ティナンパイもダイナミックな左ボディで応戦、スリリングな試合を予感させる。2R、渡部がコーナーに追い込んで重いパンチを連打するがティナンパイのガードの固さにクリーンヒットは奪えず。3R、両者、左右のフックを打ち合うが先に渡部の右フックが決まりダウンを先制。その後、フィニッシュを狙ったがパンチが大振りになりガードが空いたところに被弾を許してしまいチャンスを逃す。ダメージを感じさせないティナンパイは渡部の左ストレートに右アッパーをカ ウンターで合わせ、決して勝負を諦めない。中盤、渡部がコーナーに詰めて連打するがティナンパイのタフネスに手を焼き、逆に右ストレートをもらい腰を落としてしまう。KO決着が濃厚と思われた試合は最終ラウンドへ。死力を尽くした打ち合いの中、最後は渡部の手数が上回りフィリピンの難敵を判定で下した。