試合:サウスポーの粟生がじわりと圧力をかけ、長身のサルガドが下がりながら機をみて右を繰り出す。ラウンド後半、粟生の左ストレートがヒット、サルガドがのけ反る場面があった。好調なスタートを切った粟生は自分から距離を詰めていったが、サルガドも右フックを繰り出して抵抗。3回、サルガドの横殴りの右を浴びた粟生が一瞬、腰を落とすシーンがあったが、大事には至らなかった。4回、粟生は左ストレート、右フックで反撃して流れを引き戻したが、サルガドの右をよけそこなう場面もみられた。5回に入ると両者は中間距離でパンチを交換。そんななか粟生の左ストレートがクリーンヒットし、サルガドは後退を強いられた。大まかな流れは粟生が握っているものの、なかなか完全に突き放せないまま試合は終盤に突入。8回、粟生は左をきっかけにラッシュ、あらためて優勢を印象づけた。最終回、粟生は左を軸に攻勢を強めて出て、ラスト10秒でサルガドをダウン寸前に追い込んだ。しかし、ここで試合終了のゴングが鳴りKOを逃した。リング上でマイクを向けられた粟生は「(サルガドは)左のパンチだけでなく右も威力があったので警戒した。こんなボクシングだと自分にガッカリ。もっと行けたと思う。もっと強くならないといけない」と反省を口にした。