試合:タイトル初挑戦の阪下がジャブで先手を仕掛ける立ち上がり。ガードを固めた村中の踏み込みもバックステップでかわし、位置を変えては速いワンツーを放つ。村中もジャブから抉るような左ボディ、的確な右ストレートで挑戦者に襲いかかるが、阪下は集中力を切らすことなく丁寧にジャブを突いていく。3Rにはフットワークを駆使しテンポよくワンツー、ボディを王者に打ち込むが、村中もここまではペースを崩すことなく、冷静に対応。すると4R、決めに出た村中が、右ストレートから左フック、ボディを好打。距離を縮められた阪下も一歩下がってはワンツーを返し、5Rには右ストレートからパンチをまとめてみせる。5Rまでの途中採点はジャッジ3者とも48-47で王者を支持するが、ポイント差は僅か1。挑戦者の奮闘に大きな拍手が送られる。後半に入っても強打でプレスをかける村中、ジャブを打ちながら足を使って周り、ワンツーからボディで出入りする阪下の展開が続く。村中のショートアッパーで何度もアゴが跳ね上がる阪下だが、気持ちは決して折らさず、接近戦でも村中と激しく打ち合う。しかし8R終盤、左ボディから村中の強烈な右ストレートが挑戦者のアゴを捕らえ、阪下は頭から倒れダウン。失神状態の阪下を見てレフェリーが即座に試合を止めた。村中は2戦連続のTKO勝ちで2度目の防衛に成功。しかし、阪下の善戦も光った。