試合:知念は昨年4月、田口良一(ワタナベ)との日本王座決定戦に敗れ初黒星を喫したが、再起をはたし指名挑戦者として木村の初防衛戦に挑んだ。初回、知念は172cmの長身を生かし、木村の入り際に右のカウンターを合わせ好調な出だしを見せたが、王者も先に手を出し、体格差を埋めるボディワークと出入りの速さで攻め、序盤のペースを奪う。知念は流れを変えようとフェイントを混ぜて右の一発を振るうが精彩さに欠き、中盤もテンポよく上下にパンチを繰り出した木村が試合をコントロール。5Rの途中採点を49-46、49-46、48-47の3-0で折り返す。ポイント差がついた知念は右ストレートで強引に出ては、右アッパー、左フックを繰り出すが、その分、攻撃も荒くなり、体が流れたところを木村に突かれてしまう。木村は終盤に入ってもペースを乱すことなく、ジャブから上下に左右のパンチを打ち分けるなど王者の実力を遺憾なく発揮。知念も諦めず前に出続け、9Rには右を直撃させたが、木村にワンツーを返され後が続かず。最終ラウンドも木村がワンツーを軸にしたコンビネーションで攻めて圧勝。最大8ポイント差をつけ、初防衛に成功した。