試合:初回、藤岡が体重を乗せた左フック、右ストレートを放ち、山口にリズムを掴ませまいと先手で仕掛ける。出鼻を挫かれた山口は、藤岡のスピードとタイミングをずらしたパンチに反応が遅れる。3Rに入ってペースを上げた山口だが、藤岡はそれを上回る気迫で襲いかかり、連打を浴びせると押し込むような形でダウンを奪う。藤岡の集中力は途切れることなく、恐ろしく的確なパンチと抜群のスピードで屈強な王者を翻弄。中盤、ギアを上げた山口はジャブを当て起死回生の一発を狙うが、パンチが大きくなったところに藤岡の左フック、右ストレートを浴びてしまう。藤岡の右で顔が腫れた山口はそれでも前進を続け、終盤はボディを狙い挽回を計ったが、流れを引き寄せることはできず。藤岡は執念ともいえる集中力を最後まで発揮し、3階級ジャンプでの2階級制覇を成し遂げた。試合後、女子の枠を超えた熱戦に両者へ惜しみない拍手がおくられた。