試合:サウスポー同士による元世界王者対決は、パヤノがジャブを散らしながら時折、左ストレートを繰り出すのに対し、ネリは手を出さず様子を伺う形でスタート。2回、ジリジリと距離を詰めるネリだが、パヤノの速いワンツーに手を焼き、突破口が開けず。それでも3回になると、プレスを強めて左右フックから左をねじ込みパワーの差を見せた。4回、パヤノは、積極的な攻撃で流れを引き戻しにかかるが、ネリも思い切りの良い左フックを振り回し応戦。中盤はパヤノがサイドに回りながら手数を増やし相手に的を絞らせず。圧力をかけているネリだが決定打を打ち込めず。7回、執拗に距離を詰めたネリはダイナミックな攻撃で襲いかかり攻勢。コーナーに詰めて連打を浴びせた。ネリはラウンド終了後にはガッツポーズして観客に優勢をアピールした。8回、ロープ際での打ち合いの中、ネリの左ボディアッパーが炸裂、一瞬の間を置いてパヤノがダウン。苦悶の表情を浮かべて10カウントを聞いた。世界王者返り咲きを目指すネリが30連勝を飾った。リング上でインタビューに応じたネリは、「ボディで倒せたことは良い経験になった。相手は経験のあるボクサーでやりにくかったがこれも経験だ。今日は応援ありがとうございます。ビバメヒコ!」と語った。