試合:まずは距離を取って向き合った両者だがレイモンドはブロックを固めて、じわじわと接近戦に持ち込みた様子。一方で成塚のガードはリラックスしてやや低く、距離を取りたい様子を示した。成塚は左ジャブを触覚に、右ストレートをカウンターでよく打ち込む。レイモンドも左フックで飛び込んでクリーンヒットを奪うが、これ以外の引き出しの数で、成塚にアドバンテージがあった。成塚が様々なコンビネーションで自分の距離をつかみ始めた一方で、レイモンドは左フックと右ストレート以外を使えない。5回には成塚のボディブローがレイモンドに明確なダメージを与えた。6、7回は、成塚がやや打ち疲れ、そこにレイモンドの気迫が勝って形勢が変わった。しかし成塚が打ち続けた左右のボディ打ちは少しずつダメージを与え、8回にはレイモンドが思わずマウスピースを吐き出す。そのまま試合が継続されると、レイモンドが窮地に陥った。9回、成塚の左目尻からバッティングで出血し、レイモンドはエンジンをかけ直したように猛攻。距離感を乱された成塚と接近戦を得意とするレイモンドで、試合は香港らしい乱打戦のままラストゴングへ。レイモンドの軍配となった