試合:サウスポーのカグブコブに対し比嘉は偵察は不要とばかりに接近。しかし、相手が怯まず左を繰り出してきたため間合いをとり、いったんは慎重に構えた。それでも比嘉はラウンド終盤には右から左をヒットして主導権を奪った。2回、比嘉は上下にパンチを散らして攻勢を強めたが、カグブコブも左を強振するため気が抜けない。激しい打撃戦のなかカグブコブは比嘉のパンチで右目上をカット。3回、比嘉は左ジャブで探りを入れ、出入りのボクシングに切り替える。そのなかで相手の打ち終わりに合わせてタイムリーな右をたびたびヒットした。4回、比嘉は上下に左右を打ち分けてダメージを与え、さらに左右をフォローしてダウンを奪った。再開後、ラウンド終盤に比嘉は右ストレートをボディに伸ばしたあと右を顔面に打ち込み、相手コーナー下にカグブコブを座り込ませた。これも立ち上がったカグブコブだったが、レフェリーはカウントを10まで数えた。
　リング上でインタビューを受けた比嘉は「ひと安心、よかった。(11連続KOは)具志堅チームでなかったらできなかったこと。会長、スタッフ、ファンのみなさんに感謝」と答えた。今後に関しては「目の前の試合を勝っていく」と話した。具志堅用高会長は「年内は無理だったけれど、来年こそ世界挑戦させたい。世界チャンピオンになる力は持っている。私が現役のときよりも強い」と話し、大舞台を用意することを約束した。