3階級制覇王者 来日記念
独占対談 第1弾
VS 原 功(ボクシング・ライター)
ROUND.3

原 今後は試合のたびにそういったキャンペーンをやっていくつもりですか。
ドネア そうだね。10月の試合で初めてやってみたんだけれど、やって良かったと思っている。だから、これからも試合のたびにいろんなことをやっていきたいね。人の心に何かが響いてくれると嬉しいよね。トランクスに広告を張り付けて報酬をもらう選手もいるけれど、僕はそういうことではなくて純粋に困っている人を助けたいと考えているんだ。前回の乳癌撲滅キャンペーンでも苦しんでいる人や家族のために少しでも力になれたと実感できたんだ。これからも試合のたびに何かとタッグを組んでやっていきたいと思っているんだよ。

原 素晴らしい考えですね。あなたと話していたり見ていたりすると、端々に相手や目の前の人に対するリスペクトが感じられます。
ドネア リスペクトするに値しない態度で来られないかぎり、誰であろうとリスペクトされるべきだと僕は思っているよ。特に、リングに上がる選手は命を削って辛いトレーニングを経てきているので、ボクサーのことはみんなリスペクトしているんだ。どんなに金持ちであろうと、どんなに貧乏であろうと同じようにリスペクトはしているよ。それが僕の考えなんだ。

原 自分の生き方と通じるということでしょうか。
ドネア 生まれ持った考えだね。自分自身の考えといっていいと思う。僕が日本を好きな理由のひとつとして、この国の人たちは相手に対してリスペクトがあるからなんだ。

原 ありがとうございます。話を西岡戦に戻しますが、一部ではバスケス戦をクリアした場合、5月か6月に実現と噂されています。フィリピンのマニラで落成する大きなスタジアムが会場になるのではないかという報道もあります。
ドネア その可能性もあるみたいだけど、日本でやる可能性もあるんじゃないかな? プロモーターがいろんな可能性を考えてくれるので、僕はどこに決まろうが戦うだけだよ。

原 西岡戦後のプランについても聞かせてもらえますか。
ドネア もちろんバスケス戦も西岡戦も結果がどうなるかは分からないので、本音を言えばあまり先のことは考えたくないんだ。でも、すべてをクリアしたとするならば122ポンドのクラスでも自分の力を証明できたことになるから、そしたら階級をフェザー級に上げるかもしれないね。

原 すでにファン・マヌエル・ロペス(プエルトリコ=元2階級制覇王者)が対戦に名乗りをあげているみたいですね。
ドネア 僕もロペスとは戦ってみたいと思っているんだ。彼は一度負けてしまったけれど、まだまだ力があるし、強い選手だからね。

原 ライト級に上げた前WBA、IBF世界フェザー級チャンピオンのユリオルキス・ガンボア(キューバ/米)も手ぐすね引いて待っています。
ドネア 僕がライト級まで上がればね(笑)。あまり先のことは考えたくないけれど、122ポンドで僕がどんなパフォーマンスができるかによるけれど、馴染んで結果が出れば126ポンド(約57.1キロ=フェザー級)に上げるし、そこでも良い結果が出ればライト級まで上げる可能性はあるだろうね。一歩一歩、着実に進んで自分の星を掴む――これは「はじめの一歩」から教わったんだ。

原 そのためにも西岡戦は重要な試合になるわけですね。
ドネア そうだね。西岡選手に勝つことができたらフェザー級に上げる準備ができているということだからね。

原 ありがとうございました。益々の活躍を期待しています。
ドネア ドウモアリガトウ。

<<<

海外版TOP
国内版TOP

(C)QBIX