[海外ニュース]2012.8.24
強すぎるブローナーの悩み
 前WBO世界スーパーフェザー級王者エイドリアン・ブローナー(米)はライト級転向初戦を10月6日に予定していたが、対戦相手選びが難航、やむなく11月に延期することになった。
 ブローナーは7月のV2戦を前に前日計量で体重超過の失態を犯しWBO王座を剥奪された。THE PROBLEM(問題児)の異称があるブローナーだが、“問題"は体重だけではなかった。強すぎるために釣り合いのとれた対戦相手が見つからないのだ。単なる顔見せの調整試合ならば相手選びに苦労はしないのだろうが、HBOテレビでブローナーの試合が好評を博しているとあってイージーな相手をあてがうわけにもいかないのである。「メイウェザーの再来」と評される23歳の天才を抱えるゴールデンボーイ・プロモーションズとHBOは、10月6日にブローナーの次戦を計画していたが、ひとまず延期を決定。そのうえで対戦候補を絞り込んでいるが、なかなか思ったようにはいかない様子だ。ライト級のWBA王座は空位で、暫定王座にはリチャード・アブリル(キューバ/米)が君臨しているが、対抗するトップランク社の息がかかっている。IBF王者ミゲール・バスケス(メキシコ)も同様だ。WBC王者アントニオ・デマルコ(メキシコ)は9月8日に防衛戦を予定しており、日程的に厳しい状況といえる。WBO王者リッキー・バーンズ(英)はスーパーフェザー級王者時代にブローナーとの指名試合を避けた経緯があるだけに問題外といえる。
 いまのところ前座で予定しているヘビー級ランカー対決、セス・ミッチェル(米)対ジョナサン・バンクス(米)とともに11月3日が有力候補日として挙がっているが、状況次第ではさらに先送りになる可能性もある。