[海外ニュース]2012.6.8
マルガリートも引退
パッキャオvsマルガリート
 ウェルター級でWBO、IBF、WBAと団体を変えて3度頂点に立った“ティファナ・トルネード(竜巻)"アントニオ・マルガリート(メキシコ)が7日、自身のフェイスブックで引退を表明した。今週は元世界王者のロナルド・ライト(米)、3階級制覇王者シェーン・モズリー(米)が相次いで引退を表明。まるで連鎖反応のように中量級のスター選手がリングを去ることになった。
 マルガリートは一昨年11月のマニー・パッキャオ(比)戦で網膜剥離を罹患。そのため昨年12月にミゲール・コット(プエルトリコ)と戦う際は、ニューヨーク州のコミッションから厳しい健康チェックを受けたほどだった。
 激闘のすえコットに10回終了TKO負けを喫したマルガリートは、7月の再起戦を目指してトレーニングに励んでいるところだったが、アキレス腱を傷めるなどしたため引退を決めたという。
 メキシコのティファナ出身のマルガリートは94年1月にプロデビュー。2000年2月には、いまをときめくWBC世界ミドル級ダイヤモンド王者セルヒオ・マルチネス(亜)に7回TKO勝ちを収めている。ちなみに当時はマルチネスがウェルター級のWBC22位、マルガリートが23位だった。
 02年3月にWBO世界ウェルター級王座を獲得し、7度防衛後にポール・ウィリアムス(米)に判定負けを喫して王座を失ったが、その後、IBFとWBAで返り咲きを果たした。2階級制覇を狙ってスーパーウェルター級王座にも3度挑んだが、目的を達成することはできなかった。
 180センチの長身から打ち下ろす右強打を武器に果敢に打ち合いを仕掛ける好戦派で、試合は常にスリリングだった。戦績は47戦38勝(27KO)8敗1無効試合。