ホワイトvsブラウン ヘビー級世界ランカー対決
24日(日本時間25日)、英国ロンドンのO2アリーナではヘビー級のWBC(世界ボクシング評議会)シルバー王者ディリアン・ホワイト(29=ジャマイカ/英)対ルーカス・ブラウン(38=豪)の12回戦が行われた。WBA(世界ボクシング協会)9位、WBC1位、IBF(国際ボクシング連盟)とWBO(世界ボクシング機構)で4位にランクされるホワイトと、元WBA王者で現14位、WBC13位のブラウン。勝ったのはホワイトかブラウンか。
試合は最初からスピードで勝るホワイトのペースで進んでいった。初回にブラウンが左目尻をカットし、3回にはホワイトが鼻血を流す流血戦となったが、手数でも有効打でもホワイトがリードしたまま中盤に突入。迎えた6回、ホワイトの左フックが相手のアゴを打ち抜くとブラウンはダウンを喫した。誰の目にも10秒以内に立ち上がれないことが分かるほどの痛烈なダウンだった。これをみたレフェリーがストップして試合は終了。KOタイムは6回37秒だった。昨年10月、ロバート・ヘレニアス(スウェーデン/フィンランド)に勝ってWBCシルバー王座を獲得したホワイトは24戦23勝(17KO)1敗。ブラウンは26戦25勝(22KO)1敗。2年前にルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン/独)を10回TKOで破ってWBA王者になったが、ドーピング違反が発覚したため王座を剥奪され、その後も違反が重なりサスペンドを受けた。昨年6月に戦線復帰を果たし、これが2戦目だった。
前座ではライトヘビー級英国王者フランク・ブグリオニ(英)対英連邦王者カルム・ジョンソン(英)の両タイトルマッチが行われ、ジョンソンが1回1分31秒TKO勝ちを収めている。これが16年9月以来の実戦だったジョンソンは17戦全勝(12KO)、敗れたブグリオニは25戦21勝(15KO)3敗1分。英国王座だけでなくIBF6位、WBO13位の肩書も失うことになった。
同じく前座にはWBCヘビー級14位のディレック・チゾラ(ジンバブウェ/英)が出場、ザカリア・アズージ(仏)に2回TKO勝ちを収めた。ダウンを奪ってストップに持ち込んだチゾラは36戦28勝(20KO)8敗、アズージは19戦14勝(10KO)3敗2分