ボクシングモバイルニュース
[海外ニュース]2016.11.16

PFPトップ10

セルゲイ・コバレフ
 19日(日本時間20日)、米国ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われるWBA、IBF、WBO3団体統一世界ライトヘビー級タイトルマッチ、王者セルゲイ・コバレフ(33=露/米)対元WBA、WBC世界スーパーミドル級王者アンドレ・ウォード(32=米)の一戦には、「POUND FOR POUND パウンド・フォー・パウンド(PFP)」というイベント・コピーがつけられている。このPFPは体重が同一と仮定した場合の最強ランキングで、ボクシングファンにとっては興味深いものといえる。そのPFP、この機に現在のトップ10の顔ぶれを見てみよう。
セルゲイ・コバレフ
 PFPは簡単にいえばボクサーの偏差値みたいなもので、明確な規定や基準があるわけではない。いつ、どこで、誰を相手に、どんな結果を出したか――そういったあたりが総合評価の基準にはなるが、大いに主観が入るものと考えていいだろう。ちなみに以下は米国の「リング誌」、ESPN電子版、BOXINGSCENEの最新のPFPトップ10である。
★「リング誌」 ①ローマン・ゴンサレス(ニカラグア) ②コバレフ ③ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/米) ④ウォード ⑤テレンス・クロフォード(米) ⑥ギジェルモ・リゴンドー(キューバ/米) ⑦ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ/米) ⑧サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ) ⑨山中慎介(帝拳) ⑩カール・フランプトン(英)
★ESPN電子版 ①ゴンサレス ②ゴロフキン ③コバレフ ④クロフォード ⑤ウォード ⑥アルバレス ⑦ロマチェンコ ⑧リゴンドー ⑨キース・サーマン(米) ⑩ティモシー・ブラッドリー(米)
★BOXINGSCENE ①ゴンサレス ②コバレフ ③ウォード ④ゴロフキン ⑤ロマチェンコ ⑥リゴンドー ⑦アルバレス ⑧ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ) ⑨クロフォード ⑩井上尚弥(大橋)
井上尚弥
 世界的なスター選手が揃うなかに山中と井上の名前が入っているのだから、日本のファンは胸を張っていいだろう。さて、これらのランキングをもとに1位に10点、2位に9点、3位に8点、4位に7点、5位に6点といった具合に配点して総合してみると上位は ①ゴンサレス=30点 ②コバレフ=26点 ③ゴロフキン=24点 ④ウォード=21点 ⑤クロフォード=15点 となる。これまでならば評価されにくかった軽量級のゴンサレスが、文句なしの現役最強ボクサーであることが分かるだろう。この順位に異論を挟む者は少ないのではなかろうか。
アンドレ・ウォード
 そんななか19日には2位のコバレフとウォードが拳を交えるわけで、この勝者がゴンサレスの評価に迫るものと思われる。プロモーターのメインイベンツ社キャシー・デュバ社長は「勝者こそがPFPのナンバー1」とアピールしており、内容次第では勝者がゴンサレスを抑えてトップに躍り出る可能性も十分にある。この大一番に要注目だ。