ボクシングモバイルニュース
[ニュース]2010.2.27

ボクモバWorld3月注目カード

 今月は13日、米国コネチカット州で開催されるWBO世界ウェルター級タイトルマッチ“王者マニー・パッキャオVS挑戦者ジョシュア・クロッティ”の一戦に尽きるだろう。
 本来ならこの日程で、パッキャオVSフロイド・メイウェザー(米)という頂上決戦が計画されていたのだが、ドーピングの検査方法を巡って両陣営が対立。対決が流れたという経緯がある。
 その代わりに誕生したカードがパッキャオVSクロッティだが、これもなかなか興味深い組み合わせだ。
 クロッティは知名度で劣るが、かつてIBFのベルトを巻いていた事もある実力者。鋼のような漆黒の肉体から繰り出されるパンチはシャープで、耐久力も特筆ものといえる。テンポよく放たれる左ジャブと、肩口からノーモーションで繰り出される右は、パッキャオも要注意だ。
 パッキャオが早い段階で主導権を握れれば大きなトラブルに陥ることはなさそうだが、クロッティが先にペースを握ると番狂わせの可能性が膨らみそうだ。賭け率は6対1でパッキャオ有利と出ているが、それだけの差はない。

 20日、ドイツで行われるクリチコVSチャンバースも注目カードだ。
 このところ安定感を増しているクリチコに、米国の技巧派チャンバースが挑む。パワーに決定的な差があるだけにクリチコ有利は動かしがたいが、チャンバースが的を絞らせずにチャンピオンのサイドに回って攻め返す事が出来ると面白い展開になりそうだ。8対1の賭け率がひっくリ返るか?

 6日のアレクサンダーVSウランゴのスーパーライト級王座統一戦も興味深いカードと言えるであろう。
 若くスピードのあるWBC王者アレクサンダーに、ウランゴの強打が当たるかどうか。
 タイトルは掛からないが、27日にデトロイトで開催される「スーパー・シックス・トーナメント」ステージ2の初戦、アブラハムVSディレルも要注目だ。
 トーナメント初戦でジャーメイン・テイラー(米)に豪快なTKO勝ちを収め優勝候補の筆頭に躍り出たアブラハムと、初戦でカール・フロッチ(英)に惜敗したディレル。
 賭け率は意外にも2対1(アブラハム有利)と接近している。
 攻防分離の傾向があるアブラハムに対し、ディレルがスピードを生かして揺さぶりをかける事が出来るかどうか。
 サイドに動いてポイントを稼ぐ事が出来れば番狂わせの可能性も十分ある。