[動画・公開練習]2014.4.16
山中「応援を力にする」
練習前の会見
大阪城ホールの大舞台を1週間後に控えた16日、シュテファーヌ・ジャモエ(24=ベルギー)を相手に6度目の防衛戦に臨むWBC世界バンタム級王者、山中慎介(31=帝拳)が都内のジムで練習を報道陣に公開した。
体は軽い
18日に2ラウンドを追加して合計124ラウンドのスパーリングを打ち上げる予定の山中は「これまでと変わらず順調な仕上がりです。体重も問題ない」と好調をアピールした。ここ2戦は技巧派が相手だったが、今回は前に出て来る好戦派との対戦となる。「ジャモエはバックステップをせずに前進してくるタイプなので、こちらが足をつかわずにじっとしていたらパンチが飛んでくるので危ない」と警戒心ものぞかせた。3月に第2子となる女児が誕生、地元の滋賀県からは3500人超の応援団が会場に詰めかける予定で、これらが山中のモチベーションにもなっている。「大きい会場に地元から普段の10倍ぐらいの人が応援に来てくれるので、その応援を力に変えたい」と話す。
佐々木とのスパーリング
目下4連続KO防衛中の山中は、今回もKOへのこだわりを隠そうとはしない。「向かってくる相手なので、こちらのパンチが当たり易いと思う。右でも左でも倒せたらいいけれど、結局は左になるんでしょうね。『KOを狙う』と言うことで自分の尻を叩くことになるし、実際にいい結果が出ている」と表情を綻ばせた。
タイミングが掴めない
同門の佐々木洵樹との2ラウンドのスパーリングは、間合いやタイミングを図ることを中心にした軽めのものだったが、折々で左ストレートを繰り出して感触を確かめている様子だった。大和心トレーナーからは「右でコントロール」という指示が飛んでいた。手合わせを終えた佐々木は「山中さんの左はタイミングが掴めないんです。こちらが出て行ったら合わせられるし、行かなかったら打ち込まれてしまう。そのうえいろいろな角度から飛んでくるし、フェイントをかけて打ってくるのでパンチが上(顔面)にくるのか下(ボディ)にくるのかも分からないんです」とお手上げといった様子だった。
KOを狙う!
試合まで1週間。明日17日朝にはジャモエが来日する。その2日後、19日には山中も試合地である大阪に入る予定だ。緊張感が高まるなか、山中は「タイミングが合えば序盤でも中盤でもKOを狙う。たとえ1ラウンドであっても見る人が楽しめるような試合をする」と言い切った。
王者の貫禄