[試合後会見]2014.3.5
白熱のSライト級王座決定戦
白熱の一戦
4日、前王者の小原佳太(三迫)が返上した日本スーパーライト級王座を懸け、小原と同門の1位、小竹雅元(27)と2位の岡田博喜(24=角海老宝石)が決定戦を争った。ともに今回が王座初挑戦とあって、試合は序盤から白熱。満員の後楽園ホールを沸かした。
7戦全勝7KOのパーフェクトレコードを持つ岡田がフック気味のジャブで誘い右を狙うが、18戦目、サウスポーの小竹もウィービングで外し致命打は許さない。小竹も左ストレートを上下に突き刺し、自らチャンスを作りに行ったが、3Rに岡田の右を横に外した場面で足が揃ってしまい、返しの左フックを浴びダウン。5R終了時の採点を岡田が3-0(50-45、49-45、49-46)の優勢で折り返す。
岡田が戴冠
後半、疲れの見える岡田が失速すると、7Rには左ストレートをクリーンヒットされパンチをまとめられてしまう。岡田の防御の時間が長くなりキャリアの差が出始めたが、最終10Rは手数が復活。右で小竹のバランスを崩すも、ここのダウンは奪えず試合終了となった。勝敗は判定に委ねられ、KO記録更新はなくなるも3-0(96-94、97-92、98-92)で岡田の手が上がり、新チャンピオンが誕生した。
もう一度やりたいと小竹
敗れた小竹は試合後、「タイミングを外したりいろいろと工夫したが、向こうが一枚上手だった。打ち合った時のパンチもあった」と腫らせた顔をそのままに敗戦を認めた。「新しく代わった西尾トレーナーに鍛えてもらったからこそ、ここまでできた。チャンスをくれた会長にも感謝しています」と頭を下げると、三迫貴志会長も「タイトルマッチらしい良い試合だった。また頑張ろう」と労いの言葉をかけた。最後に小竹は「もっと早い回に相手のクセを見抜かなければダメ。勉強してもう一度チャンスを掴みたい」と復活を誓った。
角海老宝石ジムに4本目の日本タイトル
一方、プロ8戦目で日本王者となった岡田は、ベルトを見つめ「嬉しい、重みがある」と素直に喜び、KO記録が止まったことには「自分はそんなに大層な選手じゃない。呪縛から開放された」と笑ってみせた。試合を振り返り、冷静に10R戦えたことを収穫に上げた岡田は「次の防衛戦では自分の距離でボクシングをし、気の強いところも見せたい」と早くも初防衛戦に目を向けた。次は指名試合となるため、現時点では5位の外園隼人(帝拳)が挑戦権を有しそうだ。
志は高く
最後に「日本にはまだ強い選手がいる。その2人を破って本当の日本一になりたい」と気を吐いた岡田は、前々王者の岩渕真也(草加有沢)、前王者の小原超えを目標に掲げた。