[試合後会見]2014.3.4
小関の記録更新は…
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勝てば具志堅用高氏の持つ日本人世界王座連続防衛記録にならぶWBC女子世界アトム級王者の小関桃(31=青木)が3日、東京・後楽園ホールで同級10位のアンゴー・ワンソンチャイジム(17=タイ)を迎え13度目の防衛戦を戦った。前日の調印式で絶対の自信を見せた小関。果たして防衛記録の更新となったのか――。
小関のワンサイドゲーム
試合は、挑戦者と一回り以上の年齢差がある31歳のサウスポーがワンサイドで進めた。いつものように体を揺らし圧力をかけた小関だったが、「フィジカルに頼らない」の公約とおり、踏み込み過ぎて絡み合ってしまう、これまでのスタイルとは明らかに違っていた。バッティングもあったが、それはアンゴーが体を丸めてクリンチの多かったためで、小関から行く場面はほとんどなかった。
ムエタイ経験者のアンゴーは、左ストレートをモロに浴びても右を返すタフさはあったが、攻撃が単調で流れを変えることはできず。対し、小関は左ストレートの上下への打ち込みも良く、ボディ、アッパーで挑戦者のスタミナを削った。7回終了時の採点をフルマークで聞いた小関は、終盤に入っても攻撃の手を休めず、反撃ができなくなった挑戦者に9R、最後の連打を重ねたところでようやくレフェリーが試合を止めた。
ムエタイ経験者のアンゴーは、左ストレートをモロに浴びても右を返すタフさはあったが、攻撃が単調で流れを変えることはできず。対し、小関は左ストレートの上下への打ち込みも良く、ボディ、アッパーで挑戦者のスタミナを削った。7回終了時の採点をフルマークで聞いた小関は、終盤に入っても攻撃の手を休めず、反撃ができなくなった挑戦者に9R、最後の連打を重ねたところでようやくレフェリーが試合を止めた。
笑顔を見せたアンゴー
敗れたアンゴーは控え室に戻り「チャンピオンは強かった。練習してきたことの50%しか出せなかった。効いたパンチもなかったが、頭があたって痛い」と語り、おでこを腫らしていた。
V13達成
一方、日本人最多タイの防衛記録に並んだ小関だが、「男子と女子の記録は違う」とコメント。それでも5年半守り抜いたことは誇りに思うと話し、次の14の単独記録も「ここまで積み重ねた防衛と同じもの」とした。
控え室の会見
圧勝の防衛にも「もう少し相手が前に来るかと思ったが、追う展開となった。後半、セコンドのゴーの支持にも対応ができなかった。瞬時の修正がまだまだですね」と反省。「次こそ満足のいくボクシングをと思っているが、自分はまだ発展途上。モチベーションが落ちたことはないが、いつも次で最後と思いやってきた。それでも続けてこれたのは、周囲の応援のおかげ」と、これまでの思いを語った。また、これまで間違いなく女子を牽引してきた一人として「私に残された時間を考えている。現役でいられるうちに下の選手が育ってきてほしい」と願った。
私を越えて欲しい
WBC初代王者として、緑のベルトに愛着を持つとした小関。他団体、複数階級は考えず「とにかくひとつづつ、やれるところまで」、小関は自身のボクシングを貫き通す。