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[試合後会見]2014.3.2

淵上VS西田 挑戦権争い

ミドルが熱い
 ミドル級の日本王座への挑戦権をかけたランカー対決、前東洋太平洋同級王者で現日本4位の淵上誠(30=八王子中屋)対日本5位の西田光(26=川崎新田)の8回戦が1日夜、東京・後楽園ホールで行われた。世界戦も経験しているサウスポーの淵上と、上り調子の西田。挑戦切符を手にしたのは――。
見栄えが悪かったと淵上
 上体を低く沈めて肉薄する西田と、ノーガードでのらりくらりと間合いを外しながら折々で迎撃するサウスポーの淵上。2回には淵上が流れをつかみかけたが、3回に西田の圧力が増すと中間距離での打撃戦に突入した。ともにクリーンヒットを交換することになったが、上体が浮き上がっている淵上はのけ反ったりバランスを崩したり見栄えが悪かった。淵上自身「体が流れたりして見た目がよくないなと思った」と振り返っている。競った内容ながら終盤の打ち合いでも勝った西田が77対76、77対75、78対75の判定をものにした。昨年5月、柴田明雄(ワタナベ)に判定負けを喫し、これが再起戦だった30歳と、ランカー陣を相手に3連勝(2KO)と自信を深めている26歳の勢いの差が、そのまま試合に出たかたちとなった。
新旧交代
 敗れた淵上は「相手のペースにはまってしまい、自分の動きが半端になってしまった。距離を潰され、ボクシングが中途半端のままだった」と敗北を受け入れた。進退については「やらせてもらえるならやりたいけれど…こんなことでは」と言葉尻を濁したが、最後には「続行します」と気持ちを切り替えていた。29戦20勝(11KO)9敗。
西田の飛躍に期待
 価値ある勝利をもぎ取り挑戦権を手にした西田は「作戦どおりだった」と、してやったりといった表情だった。「でも、最後はもっと行きたかった」と不満も。元王者の印象については「やっぱり強かった。パンチは強いだろうと思っていたけれど、想像を超えるほどではなかった」と話した。初の王座挑戦に王手をかけたことになるが「きょうの勝利の喜びはあとから湧いてくると思うが、この試合に向けて練習してきたことがよかった」と笑みを浮かべた。17戦10勝(3KO)6敗1分。