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[ニュース]2009.11.30

興毅激勝!内藤下す!!

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 29(日)、さいたまスーパーアリーナ。内藤・興毅の両応援団は早くも応援合戦で会場をヒートアップさせ、両選手の入場を待ち構えていた。
 青コーナーから興毅が落ちついた表情でリングに上がれば、赤コーナーから登場した内藤は入場花道で叫びながらリングイン。遂に迎えたWBC世界フライ級タイトルマッチ「王者・内藤大助(宮田)VS挑戦者・亀田興毅(亀田)」“世紀の一戦”。
 2万人の大歓声を背に運命のゴングが鳴らされ、内藤・興毅は互いに弾かれる様にリング中央に吸い寄せられる。内藤が得意のフェイントで興毅を接近戦に引き込もうとするが、興毅は内藤の入り際や打ち終わりに左ショートストレートを度々ヒットさせ主導権を奪う。
 内藤は最後までプレスを掛け、フェイントを織り交ぜ接近戦に持ち込みたかったが、興毅が時にはガードを固めブロックし、時にはバックステップし、時には足を使い距離を保ち内藤にクリーンヒットを許さず、判定0-3(112-116・111-117・111-117)で内藤を下し、“世紀の一戦”の勝者として、その腰に2階級制覇の証となるWBC世界フライ級王座を巻く事となった。
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 2階級制覇を達成した興毅はリング上のインタビューで「言葉が無い。ファンの皆さんに感謝の気持ちで一杯です。親父どんなもんじゃい!!」と喜びを爆発させた。ここまでの道程を尋ねられ興毅は「色々あった中、応援してくれたファンの皆さんに感謝しています。ありがとうございます!!最初のベルトは親父にプレゼントしました。このベルトは俺を産んでくれたお母さんに捧げます!!」とファンへの感謝をコメントし、ベルトは母へのプレゼントと明かした。今後の目標を聞かれ「まだまだ夢の途中。このまま勝ち続け、アジアを代表するパッキャオの様なボクサーになります。最後に内藤選手ありがとうございました!!」と目指すは世界に通用するボクサーを目指す事とし、内藤への感謝で締めた。
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 会見スペースでは、まず最初に新王者に輝いた興毅が記者の質問に答えた。試合を振り返り興毅は「色々因縁とか言われて来たが、余計な事は考えず全神経を集中した。ヤッパリ王者は良い選手。試合が終わったら素直に感謝してるし有難うと言いたい。試合は12R終了のゴングが鳴るまで自分のボクシングをしようと。集中して最後まで戦いました。シッカリ自分の距離で戦い、相手の距離にならず、距離を支配し相手の打ち終わり狙うつもりだったが。ノーモーションの左ストレートが最初から入り、あそこから連打で行きたかったが、まだまだ練習ですね」と勝利するも自分自身にダメ出しの興毅。
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 内藤の印象を尋ねられ「弱い選手じゃない。王座を5度防衛している強い王者。これまで言いたい事を言って来たが試合を盛り上げる為だし。もう(わだかまりは)何も無い。素直に有難うと言いたい」とし、内藤に再び感謝のコメント。ファンにメッセージをと尋ねられると「バッシングがあっても応援してくれた人達や後援会や皆さんに感謝の気持ちで一杯です。これからもっともっと練習し、偉大な王者になります」とこれまで応援してくれたファンに感謝の意を表した。
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 最後にこれからの目標を尋ねられ「もっともっと強い王者。皆に憧れられる王者になる事。この王座は3階級制覇への通過点。一戦一戦勝って行くだけ。俺は立ち止まってられないから。もっともっと強い相手がこれから出てくるから。だけど今日は甘~いスウィーツを食べます!!一杯食べて一杯練習し、来年に繋げます」と更なる高みである3階級制覇を目指すと語り会見を終了した。
 この戦いにより、内藤大助と亀田家の間に繰り広げられた“因縁”に終止符が打たれた。亀田興毅が内藤大助を下し、弟・大毅の敵討ちに成功し、そして2階級制覇を成し遂げ、前人未到の領域である3階級制覇にその歩みを進める。2010年、日本ボクシング界は亀田興毅が戦いの主人公となる!!