[年明け会見]2014.1.1
馬年に翔る
王者・井岡一翔
2014年最初の世界王者会見を開いたのは、昨年の大晦日に最強挑戦者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)を大差判定勝ちで退け、3度目の防衛を果たしたWBA世界ライトフライ級王者、井岡一翔(24=井岡)だ。「激闘」と「逃げない勇気」を存分にアピールした井岡の年明け会見は、和やかなムードで始まった。
井岡陣営
少し腫れが残る一翔の顔が、大晦日の激闘を物語っていた。最強挑戦者との決戦に備え、毎日汗を流した井岡ジム。会見の席についたチャンピオンは重責を果たした満足感からか、公開練習などの取材のため、試合前にこのジムを訪れた時とは打って変わり「勝てたことに率直に嬉しい気持ちです」と最高の笑顔で記者を迎えてくれた。しかし、昨夜の決戦に話が及ぶと「昨夜帰ってからビデオで試合を見ましたけど、まだまだ力不足を感じたのでまた、頑張って練習をします」と反省の弁が口を衝き「多少は体の痛みもありますけど、これぐらいの腫れなら問題ないので、なるべく早い段階で練習を開始したいと思っています」と、次戦に向けて、早々に駆け始めることを誓った。
井岡一法会長
会見に同席した井岡一法会長は「内容的には課題は多いけど、大晦日に勝つことに徹して良くやってくれたと思っています」と安堵の表情をみせた。「一翔と相談しながら、今年は3階級制覇、もしくは王座統一戦を視野に入れてプロモートしていきます」と、ファン待望のビックマッチに向けて動き出すことを宣言した。
井岡弘樹西日本協会長
一翔の叔父で元世界チャンピオンの井岡弘樹(西日本ボクシング協会会長)は「100%の出来じゃないですか。心技体揃ってたんじゃないですか。このまま練習を続けていけば良いと思う」と甥の成長に目を細めた。
馬年明け、今年も翔よ。
日本人最速で世界王座に駆け上がると、その後も世界二階級制覇、日本人初の二団体世界統一王者とファンの期待に応え続けてきた一翔。馬年の2014年も大きく翔ることを楽しみにしている。