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[試合後会見]2013.11.30

初防衛か、雪辱か

左:十二村 右:湯場
 29日、東京・後楽園ホールで日本5階級制覇王者、日本スーパーウェルター級王者の湯場忠志(36=都城レオスポーツ)が初防衛戦に臨んだ。湯場に挑戦するのは、今回が3度目のタイトル挑戦となる日本同級1位、指名挑戦者の十二村喜久(30=角海老宝石)。この2人は今年2月にノンタイトルを戦い、この時は湯場が判定2-1で接戦を制している。

*写真は東洋太平洋&日本ライト級チャンピオン加藤善孝(角海老宝石)提供。アンダーカードはBushidoboxing提供。
湯場が判定勝ちで初防衛
 試合は、低い姿勢で飛び込む十二村に対し、サウスポーの湯場はやはり懐が深く、追う十二村、迎え撃つ湯場の展開が続いた。両者が踏み込んでは頭が当たる場面も多く、試合は度々中断。7Rには十二村が右頬から出血、またクリンチやもつれ合いもあって試合は荒れた。
採点表
 気迫を全面に出した十二村が手数で押すラウンドも多かったが、全般を通じてストレートは湯場のバックステップにより単発に終り、2発、3発目までは続かず。終盤は手数の乏しい湯場が左ストレート、左アッパーの有効打で印象付け、前戦に続き僅差の判定勝ちを収めた。
十二村は3度目正直ならず
 バッティングで右頬を大きく腫らした十二村は「一方的に負けたとは思っていないが、やはり湯場選手には自分のボクシングをさせてもらえなかった」と試合を振り返り、今後については「この試合に向けて準備をしてきたので、今は何も考えられません」と気丈に答えた。
湯場は喜びの会見
 一方、初防衛に成功した湯場は「こういう戦いになるのは分かっていたし、作戦どおりに足を使って上手く捌けた。パンチもそんなにもらっていないし、スタミナもまだ十分に残っている。あと5Rはできますよ」とおどけ、喜びを表した。十二村については「今日は打たせないボクシングをしたが、最後まで出てきた彼のハートはやはり強い。尊敬に値します」と称えた。足を活かしての判定勝ちに意義があるとした湯場は、「まだまだ成長を感じられて嬉しい」と話し、今後については、東洋太平洋タイトルも視野に入れたいと上機嫌だった。
加藤善孝、次の試合は来年1月11日