ボクシングモバイルニュース
[密着取材]2013.8.25

移動の車中で

 スカイアリーナ座間で開催された日本ライトフライ級タイトル戦、チャンピオン田口良一(ワタナベ)対チャレンジャー井上尚弥(大橋)の試合を終えると、ワタナベジム、渡辺均会長とこの試合の解説を終えたWBA世界スーパーフェザー級王者、内山高志らワタナベジム陣営は電車を2度乗り換えて、有明コロシアムに大移動。25日のワタナベジムは大忙し。有明の控え室でスタンバイしている同ジムの柴田明雄が今回対戦するのは、国民的注目を集めているオリンピック金メダリスト村田諒太(三迫)だ。
内山高志
 移動中にワタナベジムのスタッフは何度も電車の時刻表を確認しながら、最短で有明コロシアムに到着するルートを確認していた。25日に別会場で行われるビッグマッチが2試合重なることを受けて、ワタナベジムでは、移動に関する話し合いが何度も持たれていた。ヘリコプター、バイク、自動車、そして電車と選択肢はあったが、夏休み最後の日曜日、所要時間と交通渋滞、安全面などを考慮し、電車での移動が選ばれた。
 田口良一と井上尚弥による激闘のテレビ解説を終えた、田口と同じワタナベジムで汗を流すWBA世界チャンピオン内山高志が座間から有明コロシアムに移動中、敗れた田口に関して「まずは、お疲れさま。まだまだ田口は伸びる選手。今日の試合で、一皮むけたと思う。ゆっくり休んでもっと上を目指して欲しい」と労った。
渡辺均会長
 同じく移動中の渡辺会長は、この日の田口の戦いを振り返りながら「大きな試合が二つあると気が疲れる」と一呼吸入れた。「勝つチャンスはあると思ってたんだけどね。田口も頑張りましたよ。この試合で成長してくれたらいい。数試合挟んでから世界挑戦をさせたい」と話すと、柴田戦に向けて気合いを入れ直した。