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[アジア選手権]2013.6.30

日本勢がホームシック?

アンマンの街に着いた柏崎
 1日からヨルダンの首都アンマンで開幕するアジア選手権の日本代表が、深夜のアビダビを経由して、現地の宿舎に到着した。今大会で優勝すれば、日本にとっては30年ぶりの快挙となる。代表は下記のメンバー。

49kg:柏崎刀翔(自体校)
52kg:林田翔太(駒大)
56lg:藤田健児(拓大)
60kg:成松大介(自体校)
64kg:井上浩樹(拓大)
69kg:鈴木康弘(自体校)
75kg:濱崎良太(自体校)
清田祐三ともスパーを行った濱崎

「ヨルダンは中東でも開けた国だって聞いていましたけど……あまりの異空間にちょっとホームシックです」
 現地の選手からは、そんな戸惑いの声が複数届いた。中東でもヨルダンは比較的政情が安定した国。とはいえ、新型ウィルスのリスクなどは、減量中の身体にとって、軽視できない存在だ。
「ただ、イスラム教の人たちは本当にフレンドリーで、アウェイという感触はないです」と、日大から自衛隊体育学校へ進んだ49kg級代表の柏崎刀翔は、近況について付けくわえた。
ホテルで荷物を整理する林田

 今回、大学生の代表たちは、開催中の関東大学リーグ戦で、実戦経験を積んだが、自衛隊体育学校所属の選手は、帝拳ジムやワタナベジム、ヨネクラジムなどへの出げいこでも、感覚を養った。
「リオ五輪でメダルを獲るために自衛隊に入ったんです。今回も次回以降の弾みになる結果を出したい」とは60kg級代表の成松大介(自体校)。
 日本は1983年の那覇大会以来、この選手権の優勝から遠ざかってきた。そのとき、75kg級を制した荻原千春氏は「強豪のカザフスタンやウズベキスタンがソ連崩壊でアジアに加わったことが、苦戦の大きな一因だった」と考える。
「出場国はべらぼうに多いわけではない。1勝から2勝が表彰台入りのボーダーになってきましたから、優勝は今も非現実的ではないはずです。言うまでもなくオリンピックで金メダルを獲ることよりもね」(荻原)
 今回は25カ国から175選手がエントリーした。アジアで初めて五輪・金メダルを獲得した国、日本の再建に期待したい。