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[WSB決勝]2013.5.10

ロマチェンコは初日に登場

左がアルアンズ、右がオータマンズ

 カザフスタンの首都アスタナでは、本日10日と明日11日にかけ、世界最大級のボクシングリーグ戦、『ワールド・シリーズ・オブ・ボクシング(WSB)』の「シーズン3・決勝」が開かれ、今季を勝ち抜いたアスタナ・アルアンズ(カザフスタン)とウクライナ・オータマンズ(ウクライナ)が、最終決戦に臨む。両日とも、全5階級の試合が1試合ずつ行われ、計10試合の総合結果で、栄えある3代目優勝チームが決まる。五輪ボクシング界のパウンド・フォー・パウンドNo.1として、日本でも、熱狂的信者を増やし続けるワシル・ロマチェンコ(オータマンズ)は、初日のライト級戦で登場する予定だ。
火花を散らす旧ソ連の2チーム

 ただでさえ、カザフスタンは世界屈指のボクシング大国だが、この国にとって昨日9日は、第二次世界大戦の勝利を盛大に祭う祝日だった。そのムードも後押しするこの戦いは、観客のヒートアップも必至と予想されており、チケットも当然のようにソールド・アウト。国営放送が生中継を引き受けている。日本でもYouTubeでのストリーミング放送による観戦が可能だ。
 カザフスタンは鉱物資源の輸出によって、経済的にも、中央アジアで群を抜いた成長を続け、その収益を、ボクシングなどの競技にも、積極的に投資を続けてきた。引退後の5年間、カザフスタン・スポーツ界の裏方に従事してきたアテネ五輪69kg級金メダリスト(大会最優秀選手)のバクシャー・アルタエフ氏(村田諒太に2戦2勝)は、この頂上決戦について「オリンピック・スターぞろいのオータマンズがいかに強いかは、もちろん承知している。しかしアルアンズは、勇猛に戦い抜くし、勝利も期待しています。セルゲイ・デレワンチェンコを始め、アルアンズの選手も順調に成長している」と意気込みを語った。ちなみに、デレワンチェンコは相手チームのホームグラウンド、ウクライナ国籍の選手。アルアンズは他にも、ルーマニアやクロアチア国籍の選手を、初日に出場させるが、対するオータマンズでは、外国人はアレクサンドル・リスカン(モルドバ)しか所属していない。ほぼ純国産のドリーム・チームで、今季はWSBに大旋風を巻き起こしてきた。
 ロンドン五輪での成績は、ウクライナが金2・銀1・銅2で、カザフスタンが金1・銀1・銅1となっている。
両チーム、全階級に穴なし!!

■決勝・初日の組み合わせ

[第1試合]バンタム級
メイボラット・トイトフ(アルアンズ)vsビクトル・ゴゴルエフ(オータマンズ)

[第2試合]ライト級
サマト・バシェノフ(アルアンズ)vsワシル・ロマチェンコ(オータマンズ)

[第3試合]ミドル級
セルゲイ・デレワンチェンコ(アルアンズ)vsイフゲニ・バラバノフ(オータマンズ)

[第4試合]ライトヘビー級
フボエ・セップ(アルアンズ)vsセルゲイ・ラピン(オータマンズ)

[第5試合]ライトヘビー級
ニストー・ミハイ(アルアンズ)vsオレクサンドル・ウシク(オータマンズ)