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[動画・公開練習]2013.4.1

勝つことが一番大事!!

八重樫東(大橋)
 来る4月8日、両国国技館で開催されるWBC世界フライ級タイトルマッチ。この試合、飛び級による世界2階級制覇の達成よりも、王者・五十嵐俊幸(帝拳)への復讐を高らかに掲げる挑戦者・八重樫東が1日、所属する横浜市内の大橋ジムに報道陣を招き、公開練習を執り行った。

■ワールドプレミアムボクシングVol.17「The REAL」
WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦
王者・五十嵐 俊幸(帝拳)VS挑戦者・八重樫 東(大橋)
■日時:4月8日(月)
■会場:両国国技館
■お問合せ:大橋ジムTEL.045-314-1994
会見を開く大橋陣営
 公開練習に先立ち会見を開いた八重樫陣営は、まず始めに大橋会長が「度肝を抜かれたのは、帝拳ジムの葛西トレーナーが某新聞で"八重樫は4回まで出てこないから、序盤のポイントを獲る!!"と言っていたが、まったく作戦を見抜かれていた(笑)。早く新しい作戦を立てないと!!」と口火を切れば、サウスポー対策について松本トレーナーが「まずは慣れることから始め、懐に入り込むパターンもいくつか用意してある。早い段階で機能してくれれば…。厳しい戦いになっても、八重樫は競り勝たないといけない」と勝利に向けて秘策ありを匂わせた。
八重樫東(大橋)
 改めてサウスポーとの対戦を尋ねられ八重樫は「プロになってからは帝拳ジムの辻さんと一試合だけ。アマの時から左は苦手で、攻略するには良いタイミング。ステップインとアウトで間合いを潰すことができる!!」と自信をうかがわせ、最後に意気込みを求められ「世界2階級に対し、こだわりは無い。五十嵐選手に勝つことが大事だし、そこの部分が一番重要ですから。勝てなかった相手に勝つこと!!」と複数階級制覇よりも、音速の拳は勝利が最優先と語った。
翁長吾央(大橋)
 公開練習に移った八重樫は、同門の翁長吾央と2ラウンドのスパーを行ったが、視察に訪れた帝拳ジム・浜田剛史代表と葛西裕一トレーナーの目を意識してか、サウスポーに対する動きと距離を確認することに終始し、マススバーリングに近い攻防を展開した。その後、八重樫はサンドバッグにミット打ちを精力的にこなし、鋭い右ストレート・左ボディが放たれる度に松本トレーナーからは「ナイスパンチ!!」と掛け声が飛んだ。
左:松本氏 右:葛西氏
 八重樫の動きを確認した帝拳ジム・葛西トレーナーは「調子は良いと思いますよ。あまりコメントすると、大橋会長と松本君に見透かされてしまう(笑)。八重樫さんは減量もキツくないようだし、顔色も良くて想像通り。僕としては、五十嵐をベストな状態でリングに送り込むだけ。八重樫さんは素晴らしいボクサーですから」と挑戦者を称える余裕を見せた。
 サウスポーの攻略として、八重樫のスパーリングパートナーを務めた翁長は「左に対し大分慣れたと思う。ポジショニングも良くなり、下半身を鍛えている証拠。前はドッシリだったが、俊敏性も備わってきた。面白い戦いになりますよ!!」とジムメイトのタイトル奪取に期待を寄せた。
大橋会長
 最後に、愛弟子・八重樫の仕上がり具合いに大橋会長は「今日の練習を見て、改めて八重樫の勝利を確信した。五十嵐選手は八重樫を指名して、まさかアウトボクシングをすることはないでしょう(笑)。激闘になることは間違いないが、1ラウンドからスタートダッシュで、9割方八重樫の勝利でしょう!!」と必勝宣言で締め括った。
 因縁の対決まであと1週間、八重樫はアマ時代の借りを返し、個人的な復讐を成し遂げると同時に、緑のベルトを奪い獲ることができるのか…。