ボクシングモバイルニュース
[動画・公開練習]2013.3.30

能力は相手が上だが勝つ自信はある

練習前の会見
 WBC世界フライ級王者、五十嵐俊幸(帝拳)が30日、9日後に迫った2度目の防衛戦に向け所属ジムで公開練習を行った。4月8日、両国国技館で対戦する元WBA世界ミニマム級王者、八重樫東(大橋)の陣営が偵察するなか2ラウンドのスパーを披露。順調な調整ぶりをアピールした。

■ワールドプレミアムボクシングVol.17「The REAL」
WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦
王者五十嵐俊幸(帝拳)VS挑戦者・八重樫東(大橋)
■日時:4月8日(月)
■会場:両国国技館
■お問合せ:帝拳ジムTEL.03-3269-6667
大橋会長の姿も
 帝拳ジムには大勢のマスコミ陣のほかに八重樫側の大橋秀行会長、松本好二トレーナーの姿もあった。敵陣の目が光るなか、八重樫よりも3センチほど上背のあるOPBFライトフライ級13位ジェイソン・カノイ(比=22歳、16勝11KO3敗2分)を相手に五十嵐はスパーを行った。前に出ようとするパートナーを左構えからの右ジャブと足さばきでコントロールし、タイミングのいい左ストレートを折々で上下に散らすなど挑戦者対策の一端を披露した。
カノイは仮想・八重樫
 敵情視察を終えた大橋会長は「あらためて勝利を確信した」とひと言だけ呟いてジムを後にした。松本トレーナーも「いまさら感想もなにもないでしょ。やるだけです」と後を追った。
カノイに右を叩き込む五十嵐
 五十嵐と八重樫はアマチュア時代に4度対戦して五十嵐が全勝しているが、「だからといって自分が有利だとは思っていません」と王者は気を引き締めている。「八重樫さんは人気、知名度、実力とすべてを備えていて、なんでもできる穴のない選手。体は小さいけれどパワーがあって足もある。自分が目指すトータルなボクシングを実践している選手だと思っています」と敬意を表している。そのうえでこうも言っている。「能力は八重樫さんが上ですが、僕にとって相性はいい相手。勝つ自信はあります」。
たっぷり汗を流した王者
 総スパーリング数はカノイらを相手に計111ラウンドにおよんだという。減量と疲れの出るこの時期でも「ウェートの乗ったパンチを打てている」と調整は極めて順調な様子だ。体重もフライ級リミットの112ポンド(約50.8キロ)まで2キロを切っているという。
トータルボクシングで勝つ!
 試合のイメージに関しては「お互いの長所がはっきりしているので、その長所を打ち消すことが大事だと思います。近い距離なら八重樫さん、遠い距離ならば自分。いかに自分のリズムで戦えるかがポイントだと思っています」と話している。
 注目の日本人対決まで残り9日。明後日4月1日には八重樫が公開練習に臨む。