[試合後会見]2013.3.10
波乱の神戸
大声援のなか試合がスタート
熱気に包まれた神戸サンボーホールで10日、東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチが開催され、チャンピオンの小國以載(VADY)が長身でサウスポーの挑戦者・和氣慎吾(古口)を地元に迎えて4度の防衛戦に挑んだ。
大声援の期待に応えた
試合は2ラウンドに左ストレートを打ち込んだ和氣がチャンピオンからダウンを奪うと挑戦者のペースで進んだ。4Rと8R終了時の採点はいずれも(0-3)で青コーナー和氣を支持。距離と立ち位置が定まらず、最後まで精彩を欠いた小國。10R終了後、11R開始のゴングを待たずにリタイア。新チャンピオン和氣慎吾誕生。
二人三脚で歩んできた
試合後の会見で新王座に就いたリーゼントボクサー和氣慎吾は「試合前から自信を持っていた。古口会長の言うとおりの練習をしていたのですべてが練習通り出来た。」と最高の笑顔を見せた。2Rに奪ったダウンに関しても「あれも練習通りです。タイミングはよかった」と喜びを隠しきれない様子で、世界ランカー入りしている小國を倒したことで世界ランク入りが確実となった新チャンピオンは今後に関して「チャンスなので世界に行きたい」と抱負を語り、最後には「リゴンドーとでもやりますか―」とこの日一番の笑顔を見せた。
控室に戻った古口会長は「練習通りです。2Rのダウンはパンチが効いていたがダメージはないと思っていたので、気を付けて行けと伝えていた」と試合を振り返り、今後に関しては「ゆっくり考える」と興奮冷め止まぬ様子で新チャンピオンを労った。
控室に戻った古口会長は「練習通りです。2Rのダウンはパンチが効いていたがダメージはないと思っていたので、気を付けて行けと伝えていた」と試合を振り返り、今後に関しては「ゆっくり考える」と興奮冷め止まぬ様子で新チャンピオンを労った。
ボクシング人生を駆け抜けた小國
一方、敗れた小國以載は両目尻の応急処置を澄ますと「完璧に研究されたいました。完敗です」とサバサバとした表情で試合を振り返り「引退します」といつもの笑顔を見せた。
高嶋会長
同席したVADYジム高嶋会長は「これまで、ビッグネームとのマッチメーキングを急ぎすぎた俺が悪い。今日の試合は最初のラウンドで決まっていた。相手のペースになっていた。なすすべがなかった。」と今日の愛弟子の試合を振り返ったが、引退を口にした小國の今後については「まあ、アイツは(負けたら)そういうやろうと思っていた。引き止めはしないが、ゆっくりしてから一緒に考えたい。」と話した。
喜びのご両親と
国内、海外で注目が集まる激戦階級スーパーバンタム級の2013年は波乱の幕開けとなった。