ボクシングモバイルニュース
[試合後会見]2012.12.1

国内最強は果たして!!

左;加治木 右:金子
 12月1日、後楽園ホールで開催された「ダイナミックグローブ」では、日本スーパーフェザー級王者"dainty"金子大樹(横浜光)がトップコンテンダー・加治木良太(大鵬)を迎え撃ち、2度目の防衛戦に臨んだ。
 王者・金子がタイトルを守り、チャンピオンカーニバルに歩みを進めたのか。それとも挑戦者・加治木が大阪にベルトを奪い去ったのか…。
金子がストップを呼び込んだ
 終わってみれば金子大樹のパーフェクトゲームとなった。挑戦者・加治木は圧力を掛け前へ出るが、王者・金子はジャブでリズムと距離を保ち右ストレート・左フックでペースを握る。挑戦者も下がることなくワンツーを打ち込み反撃を試みるが、王者は鋭いジャブの連打で出足を阻み、バックステップから右ストレートを浴びせる。すると6回、金子はワンツーで加治木をロープに押し込むと、"dainty"の呼び名通り"精巧なる連打"から右ストレートで顔面を打ち抜きレフリーストップを呼び込んだ。
もっと強くなる!
 キャリア28戦目で掴んだタイトル初挑戦だったが、王者・金子の右ストレートに涙を呑んだ加治木は「パワー負けです。想像してたより巧かったし、ここまで完敗するとは…。効いたパンチはなかったが、逆にもらわないと過信してしまった。もっと強くなり、また金子選手に挑戦したい」と敗戦を認めた上で、更なる飛躍を誓った。
王者・金子の会見
 初防衛戦に続き、V2戦も完勝劇で日本のベルトを守り抜いた王者・金子が控え室で会見を開いた。「加治木選手は強かった。拳が痛いですよ(笑)。今日は10回まで戦う想定はしていた。チャンスがあれば行こうという欲はあったが、本当にKOは意識していませんでした」と試合を振り返り、フィニッシュについては「チャンスの場面でシッカリと打って出れた。あとのことは考えていなかった。まだまだ雑な部分もあるし、上を狙うには課題が沢山ありますよ」とTKO防衛も反省の弁となった。
赤穂にバトンタッチ
 王座V2を成し遂げた金子は「試合内容には満足していないが…。僕はTKOで勝ち、ジムの仲間も全員が勝った。これで先輩の赤穂さんに良いバトンを渡すことができた」とエールを送ると、大晦日に世界初挑戦を控える赤穂亮は「金子も自分が考えている試合はできなかったと思うが、結果はTKOでタイトルを守り精神的にも成長している。あとは12月31日、俺がプロの"仕事"をするだけです!!」と後輩の勝利に気合を漲らせた。
試合後の両者
 最後に来年の方向性を尋ねられ金子は「世界ランカーとの戦いや、東洋タイトルに挑戦とステップアップしたい。それでも日本王者として決められた相手に勝ち、目標を高く持って進んでいきます」と語り、トップコンテンダーを撃破したことについて「1位は最強の挑戦者!!ファンも強い相手との戦いを求めているし、僕もファンの期待に応えるのがプロだと思っている。今日は強い相手に勝てて本当に自信になった」と笑顔を見せた。 
 来るべきチャンピオンカーニバルのリングで"国内無敵"を証明したとき、金子大樹は更なる進化を遂げる!!