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[試合後会見]2012.11.4

地元凱旋が初防衛戦

五十嵐vsナルバエス
 3日に開催された東北復興支援チャリティーイベントのリングに開催地宮城県と隣接する秋田出身の五十嵐俊幸(帝拳)が、初防衛戦のリングに上がった。チャンピオンとしての真価が問われる大事な試合の相手はネストール・ナルバエス(アルゼンチン)。気迫溢れるファイトに会場からは大声援が送られた。
浮かない表情の王者
 鬼門といわれる初防衛戦を判定(2-0)で無事クリアしたチャンピオン五十嵐だが試合後の控室に戻ると「100点満点で10点。改めて、初防衛戦の難しさを知りました。」と自身の戦いに厳しい評価を下した。それでも終盤の劣勢を乗り越えたことに関して「倒れなかったのは練習の成果だと思う。(この試合は)今後の糧となると思う。」と確かな手ごたえをつかんだようだ。
左:葛西トレーナー・右:五十嵐
 終盤に赤コーナーに戻るとセコンドから「下がるな!」と指示を受け「下がれなかった。」と初めて笑顔を見せた。
 控室で葛西トレーナーは「ボディを狙って弱らせる作戦だったが、終盤に盛り返してきた相手は凄かった。」とナルバエスの粘りを評価した。帝拳ジムの本田会長も「ナルバエスは五十嵐にはやり辛い相手だった。後半の相手の執念は凄かったが耐えたので合格点」と初防衛に成功した王者を労った。
 次の試合は来春になるだろうと話すチャンピオンだが「まだまだ先は長い。これからだと思う。」とさらなる成長を誓った。
ナルバエス
 試合後に両まぶたの治療を済ませた後に囲み会見に応じたナルバエスは「疲れているように見えたが疲れていなかった。」と打ち明けると「私のパンチがきいていると思ったのでパンチを出し続けた。」と後半の粘りを振り返った。それでも「五十嵐の攻撃はガードで防いだが自分のパンチもヒットせず手数の差が出た。厳しい戦いだった。」と初防衛戦に挑んだ五十嵐の戦いぶりを評価した。