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[試合後会見]2012.9.27

激戦を制したのは…

激戦が終り…
 26日、川崎市とどろきアリーナで開催された「ホープフルファイトVol.12」では、日本ライトフライ級タイトルマッチがメインイベントを締め括った。
 王者・黒田雅之(川崎新田)は"壊し屋"の異名復権を賭け、"いぶし銀"と呼ばれる大内淳雅(角海老宝石)を挑戦者に迎え撃ち、4度目の防衛戦に臨んだのであった…。
左:大内 右:黒田
 序盤から挑戦者・大内がワンツー・右アッパーで顔面を貫けば、王者・黒田も右ストレート・左フックを打ち抜き、激しい打撃戦を展開する。中盤、体格で上回る王者が圧力を掛け、右ストレート・左フックで前に出るが、挑戦者も左右ボディ・右ボディアッパーで気持ちの強さを見せる。最後まで大内は左右ボディ連打・左フックをヒットさせれば、黒田も左フック・右ストレートを返し、両者の手数は落ちることなく10回を戦い抜く。王座の行方はジャッジに委ねられるも、判定1-1(93-97・96-94・95-95)の三者三様ドローが告げられると、黒田と大内は天を仰いだ。
大内の会見
 タイトル初挑戦も、無念のドロー裁定に涙を呑んだ挑戦者・大内は「勝てる手応えはあった。黒田選手は予想通りだったし、それ以上でも以下でもない。もっと余裕を持ち、上にもパンチを当てていければ…」と試合を振り返り、悔しさを滲ませた。
試合前の国家独唱
 2試合続けての三者三様ドローにより、首の皮一枚で日本ライトフライ級タイトル4度目の防衛となった王者・黒田が控え室で会見を開いた。「左ジャブが当たっていたので行けると思ったが…。結果には驚きました。今回は変わった"黒田雅之"を見せたかったが、内容がついてこなかった」と試合を振り返り、続けて「左フックから次につなげなかった。KOも奪えなかったし、もっと自分から打っていければ…。手応えのあるパンチもあったが、大内選手を倒せなかった。ここで打ち勝てないとダメですね…」と王座を守るも、スッキリとしない表情を浮かべる。
黒田の会見
 今後について尋ねられると黒田は「それは会長が決めることですが、僕としては日本タイトルを防衛するのは…。ボクシングをやっているなら"一番"になりたい!!ワガママを言わせてもらえるなら、もう一段上を目指したいし、"守る戦い"はもう…」と世界の舞台に飛び込むチャンスが欲しいと語った。
世界への道は!?
 黒田はライトフライ級にこだわらず、フライ級も視野に入れたステップアップを望んでいる。
 果たして"壊し屋"の拳が再び輝きを取り戻すのは世界のリングなのか、それとも階級を上げた"フライ級戦線"となるのか…。