元世界王者を相手に

　WBA世界スーパーフライ級王者:テーパリット・コーキャットジム(タイ)への挑戦を3週間後に控えたWBA同級10位の名城信男(六島ジム)が、スパーリングパートナーに元世界王者のデンカオセーンをタイから迎え、スパーを公開した。

　スパーリング前に記者会見を開いた名城は「順調にきている絶好調です。」と体調の良さをアピールし、パートナーのデンカオセーンについて「元世界王者なんて、こんな光栄なことは無いので、胸を借りるつもりで全力で練習したいと思います。」と細い目を輝かせた。

　対戦相手のテーパリット対策はと記者に聞かれて「日本で2試合やっていますし、一応ビデオでは見ました、対策を練るっていうより、もう真っ正面から打ち合ってぶっ倒したいと思っています!」と意気込みを語った。

　デンカオセーンも「テーパリットより名城の方が強い、ムエタイあがりのテーパリットには脇を上げる癖がある。そこを攻めたら大丈夫」と太鼓判を押した。

　六島ジム枝川会長の話しによると、タイで懇意にしているジムの会長よりスパーリングパートナーにと紹介されたことで実現した、元世界王者で名城が挑戦するテーパリットと同じタイ出身ということに加え、自身も亀田大毅(亀田)など日本人選手と対戦経験もあるデンカオセーンとの最終調整に「名城も引退を懸けるといっている訳やし、デンカオセーンは今も世界ランカーやからな。シッカリ練習出来るやろ!」と引退を口にした愛弟子の再起に期待を寄せた。
　スパーリングは予定では6Rだったが、昨晩大阪に到着したデンカオセーンの体調を考慮し、この日のは5Rで切り上げた。